インディビジュアル オフィシエーティング テクニックとは、
- 個々人の (Individual)
- 審判 (Officiating)
- 技術 (Technique)
という意味で、実際のゲームの中でプレーをレフェリーするにあたり、個々のその技術や知識を理解し、判定を下すことに繋げていく大原則であり、略してIOT (アイオーティー)という。
2PO あるいは 3PO のどちらにおいても、以下の基本的な技術となるので、正しく理解することが重要である。
コール ザ オビアス
CALL THE OBVIOUS
それぞれの審判が、自身のプライマリカバレージ内で誰が見ても明らかなインパクトのあるイリーガルな触れ合いや、ゲームの中で重要となる触れ合いをファウルとして宣することを指す。
ステーショナリ&ディスタンス
STATIONARY AND DISTANCE
静止した状態から、プレーとの距離感を保ってレフェリーすることを指す。
笛を鳴らす瞬間に動き、体が揺れていると、プレーを正確にすることができず、またプレーに近すぎると、プレーが大きく見えたり、速く見えたりしてしまうことで、正確な判定を下すことが難しくなる。
高い判定力を維持するために、笛を鳴らすタイミングまでに適したポジションに移しておき、止まって下すことが望ましい。
ポジションアジャスト
POSITION ADJUST
「ステーショナリ&ディスタンス」とは、ただ止まって眺めることではなく、プレーをレフェリーするために適したポジションとアングルを確保することである。
そのため、何をレフェリーするかを把握し、ベストなポジションとアングルを調整する「ポジションアジャスト」を絶えず行わなければならない。
レフェリーディフェンス
REFEREE THE DEFENSE
正確な判定を下すためには、レフェリーするものを明確にする必要がある。
まず、ディフェンスを把握できるポジションを取り、イリーガルなアクションに注目してレフェリーする。
その上で、オフェンスにアングルを当てておくことで、アクションとリアクションの関係を見極め、ファウルやバイオレーションなどの正確な判定を下す。
クロスステップ
CROSSSTEP
正確な判定を下すためには、常にディフェンスにアングルを当てておく必要がある。
しただって、まずディフェンスをレフェリーすることができるポジションを取り、次に起こり得るプレ一に合わせてポジションをアジャストする。
例えば、自身のプライマリでオンボールのプレーをレフェリーしていて、プレーヤーがリングに向かってドライブを始めたとき、そのドライブとは逆にステップするとディフェンスにアングルを当て続けることができる場合がある。
このように、プレーと逆の方向に動くことでポジションをアシストする動きを「クロスステップ」という。
45度とオープンアングル
45 AND OPENANGLE
コート上のプレーヤーの位置を把握するために、より多くのプレーヤーへのアングルを確保しておく必要がある。
またレフェリーするマッチアップに対しても、オープンなアングルを確保し続ける必要がある。
そこで、アングルの右端から左端までレフェリーできるプレーヤーを多く確保するために、原則、リードオフィシャルやトレイルオフィシャルでは体の向きを 45度にする。
ステイ ウィズ ザ プレー
STAY WITH THE PLAY
ドライブやリバウンド、スクリーンなど次の展開が予想される動きの中で、自分のレフェリーするプレーを把握し、そのプレーを始まりから終わりまで見届けなければならない。
展開されるプレーにコネクトすることで、正確な判定を下すことができるアングルを維持し、プレーのスタートからデベロップ、フィニッシュまでをレフェリーする。
ショットをレフェリーする審判は、シューターが着地するまでプレーにステイし、ボールを放ったあとで生じる触れ合いまでレフェリーする。
またトレイルオフィシャルやセンターオフィシャルはショットが放たれた後、リングから後ずさりせず、むしろリングの方向に意識を傾けてリバウンドで生じる触れ合いに備える。
さらに 3PO で、センターオフィシャルとして自身のプライマリにあるボールを持っているプレーヤー、またはオンボールのプレーをレフェリーしているときは、リードオフィシャルがローテーションをしてきたとしても、リードオフィシャルがローテーションを完了してレフェリーできる準備が整うまでは、センターオフィシャルとしてそのプレーにステイする。
リードオフィシャルがローテーションをしてきたことだけを理由に、新たなトレイルオフィシャルのポジションにレベルを上げないようにする。
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