こんにちは、ムッキーです。
セットオフェンスで、こんな場面ありますよね。
- エースの1on1で攻めるも、ヘルプディフェンスされてうまく攻めることができない。
- エースへのマークが厳しくて、エースにボールが回らず得点が伸びない。
- たとえボールが回っても、いいシュートが打てずに終わる。
- 主力選手以外の選手はあまりオフェンスに参加していない。
…など、単調なオフェンスで、ときにはシュートで終わらずに相手チームにボールを奪われることってありますよね。
せっかく練習したことも発揮せずに、終始相手のペースで試合がすすんでいく…
私もどう指示したらいいのかわからいことがたくさんありました。
そんな時、一つの打開策として、「オフボール・スクリーン」を使ってみてはどうでしょうか!
今回は「オフボール・スクリーンのすすめ」についてお伝えします。
オフボール・スクリーンとは
ボールを持っていない選手同士でスクリーンを掛け合うプレーのことです。
主に、チームの主力選手をノーマークにしたいときに使うことが多いプレーです。
スクリーンをセットする選手(かける選手)
— > スクリーナー といいます
スクリーンを利用する選手(かけてもらう選手)
— > ユーザー といいます
オフボール・スクリーンをすすめる理由
オフェンス主導のシュートチャンスをつくれる
オフボール・スクリーンでは、ユーザーがそのままボールをレシーブすることで、シュートもしくは次のプレーのチャンスが生まれ、またスクリーナーもスクリーン後にレシーブチャンスが生まれます。
そうなるとディフェンスは、いろいろと対応しないといけなくなるので、オフェンス主導のセットプレーに持っていくことができます。
また、スクリーンによってディフェンスがスイッチで対応した場合、高さや能力などのミスマッチが生じ、有利な1on1に展開することもできます。
このように、オフボール・スクリーンを有効に使えば、強力なディフェンスに対しても、こちらのリズムやタイミングでシュートチャンスをつくることもできるのです。
ディフェンスの視野や注意を分散させることができる
ディフェンスは、局地的な攻撃に対しては、視野や注意を集中するので守りやすいです。
たとえば、スクリーンプレーといえば、オンボール・スクリーン(ピック&ロール)でもいいのですが、ディフェンスの視線は集まるので対応されやすく、よほど練習しておかないと、あまりチャンスが生まれにくいです。
オフボール・スクリーンだと、ディフェンスはボールマンばかりに気を使っていると、フリーになった選手に得点されることになるので、2か所以上のケアをしないといけなくなり、その結果、視野や注意を分散させることができます。
特に、逆サイドや対角線エリアでのオフボール・スクリーンは、ボール周辺の視野の外で行われるので、上手くいけば、ディフェンスプレーヤーのみならず、相手チームのコーチにも『バレずに』味方の選手をノーマークにすることもできます。
そうなると、さらに視野や注意を分散させるようになり、ボールマンへのプレッシャーも少し減ります。
ボールを持った選手の視野が広がる
オフボール・スクリーンでは、ノーマークになった選手や状況を活用しないといけないので、ボールマンは自然とフェイスアップし、コート全体を見ることになります。
それは同時に、自身も含めた別のシュートチャンスを見つけることにもつながり、様々なオフェンスパターンが展開できるようになります。
全員バスケットを実現できる
2人以上の選手が協力してシュートチャンスをつくるので、チームプレーを体現できます。
たとえば、そんなに能力がない選手にもスクリーナーとしての役割を与えることで、その選手も試合で頑張ることができ、チームも一丸となって頑張ろうとする「チームの一体感」が生まれます。
そして、その「チームの一体感」こそが、相手チームのディフェンスを崩す大きな原動力になるのです!!
オフボール・スクリーンで重要なこと
私は、このプレーでシュートを直接打たせることをあまり狙っていません。もちろん1回のパスでシュートが打てればいいのですが、実際はそんなにうまくはいかないことが多いからです。
オフボール・スクリーンで私が重要視しているのは、
- レシーブの瞬間にシュートチャンスを探す。(自分も含めて)
- ディフェンスを後手に回すことができたか。
の2点です。
先述のとおりオフェンス主導にするための手段の一つとして「オフボール・スクリーン」を使っています。
大まかに言えば、
「オフボール・スクリーンを使って、ノーマークもしくは有利な状況を作りだそうとする場面の中から、よりよいシュートチャンスを狙う」
といった感じです。
根気強く指導して育ていきましょう!
全てにおいて言えることなのですが、そのプレーが上手くいかなかったとしても決して怒らず、何がいけなかったのかをコーチがしっかりと観察して、正しくプレーできるようにアドバイスしましょう。
オフボール・スクリーンだと、
「がんばってシュートチャンスを作り出すことができたのなら、そのシュートが落ちても怒ったり残念がってはいけない」
ということです。
そういう場合、私は、
- 「そのシュートよりも、こっちの選手の方がいいシュートを打てそうだったぞ!」
- 「今のはパスではなく、お前にシュートチャンスがあったぞ!」
- 「レシーブだけのボールミートになっていたぞ。まずはシュートを打つつもりでミートしないと!」
などと指示するように心がけています。
そうやって粘り強く指導していくうちに、選手は少しずつ理解し、成功体験を重ねていくことで、オフボール・スクリーンの効果を実感していきます。
そうなれば自然と選手たちの中で「阿吽の呼吸」があっていき、やがてそのチームオリジナルのスタイルにまでなっていきます。
オフボール・スクリーンを使ったいくつかのプレー
では、このオフボール・スクリーンを実際にどう使えばいいのか、ここでは、私が実際に使うパターンをいくつか紹介します。
逆サイドでオフボールスクリーン
→ボールサイドカットでレシーブ
図
→ブラインドカットでレシーブ
図
ポストマン同士のスクリーン
→ローポストでのスクリーン(横のスクリーン)
図
→ハイポストからダウンスクリーン(縦のスクリーン)
図
意図的にミスマッチをつくる
ビッグマンがガードの選手にスクリーンセット
→アウトサイドでレシーブ →シュートを狙う
図
→スイッチしたらビッグマンがレシーブ →有利な状況での1on1
図
前述のとおり、あくまでもレシーブまでのプレーです。
同じプレーを何度もやっても、毎回状況が違いますので、その都度次のプレーの展開を見極めることになります。
レシーブしてすぐにシュートが打てる場合もあれば、ミートのリズムやタイミングがずれたりしてすぐにシュートが打てない場合もあります。
または自分よりいいシュートチャンスの選手がいたら、その選手へのパスといった展開になります。
いずれにしても、選手たちが決めた判断は基本的に尊重してあげます。その中でより良い選択があったら指示しています。
まとめ
今回は「オフボール・スクリーン」の導入のメリットのついて説明してみました。
(スクリーンプレー自体の説明はまた別の機会にでもやりたいと思います)
私は自チームより強力なチームと対戦するときなどによく使っています。
皆さんのチームにも、有効なオフボール・スクリーンを取り入れてみてください。
ありがとうございました。
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